科博企画展オープン!

 昨年の6月30日から関わった企画展が本日オープンしました。発生生物学者のみなさまが集まって企画していたもので、昨年4月から京大から学習院に移られた阿形先生のところに遊びに伺った時にそんな楽しい企画があると知り、大将の京大のよしこさんにやるってお願いしてくださいと頼み込んでから、怒涛の半年。大変だったような気もするけど、やっぱりこの企画に参加できて超楽しかったという幸せ感の方が圧倒的。発生生物学といえば、私の中では岡田節人先生なので、もともとはその恩返しという意味をこめての参加でした。恩返しというのは、研究者だけで、展示を作り上げるのは、そもそもどうやって展示ができるのかから手探りなわけでかなり難しく、貴重な彼らの時間を費やしたにも関わらず、残念な展示になってしまうことを防げるはずということです。しかも、残念な結果だと、2度とこのように研究者自らが企画するという機会が失われるのではないかという危惧もありました。

 実際出来上がってみればいろいろと思うことはありますが、そもそも発生生物学をテーマにした展示は生命誌研究館以外ではあまりないと思うので、これが第一歩でもあるので、何はともあれめでたい!!目に見えない最近の生命科学の成果を如何に伝えるかというのが私のテーマなわけですが、今回はどこまで成功したのか、こっそり来館者の反応を見に行かねばと思っております。個人的にはクロマチンの模型を制作しました。DNAを12メートル編んでみた。ヒトのNANOG遺伝子を500万倍で再現しました。3Dプリンターで打ち出したヒストンに巻きつけています。これもかなり長い間手を動かして考えたかったことなので発見があり、楽しかったです。2本のDNAを編む必要があったのですが、ぎっくり腰にめげて最後は阿形ラボの皆様にご協力いただき、完成となりました。最近、一人で作ってそれを説明するよりも多くの人に手伝ってもらって作る過程を共有することも大切なコミュニケーションだなと思うので、ぎっくり腰も良かったのかもかも。

 何はともあれめっちゃ楽しかった。サイエンスコミュニケーター冥利に尽きる!

2017年04月04日